お知らせ

2015.05.22

うさぎの餅つき

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梅雨の季節となりましたが、子どもたちは初夏の暑さにも負けず、園庭を元気いっぱいに走り回っています。

今、世の中はテレビやインターネットが主流を占めるようになり、ラジオの存在は薄れ、保護者の方々にはラジオに縁のない方が多くなっています。でもラジオにはそれなりの良さがあり、見えない分、想像力をかき立ててくれるのです。

 ハワイ島に設置された望遠鏡「すばる」は、東京から富士山の山頂のボールを見分けることのできる精度を誇っています。人類は今や宇宙の隅々の天体まで見ることのできる「目」を得たのです。

 でも一方で、あまりに精巧な「目」を持ったために想像力が希薄になったとはいえないでしょうか。七夕には「おり姫」「彦星」のお話が語り継がれていますし、幼稚園でも指導をしています。そんな夢あふれた七夕のお話など、性能の優れた大型望遠鏡の時代には決して生まれなかったと思います。遠い宇宙に思いを巡らすことが私たちの想像力をかき立てていたのです。

 H2Aロケットとともに打ち上げられた「あかつき」が金星の実態を明らかにしたり、月に旅行会社のツアーが企画されたりする時代です。月にはウサギがいて餅つきしていると信じた、豊かな想像の世界は消えてしまったのでしょうか?

 今の子供たちにも私たちの子供時代の夢あふれた世界を感じ、想像力たくましく生きていってほしい、と願うことはかなわない望みなのでしょうか。


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